あなたは横浜派?それとも北千住派?——SUUMO住みたい街ランキング2026 首都圏版を読み解く
SUUMOの住みたい街ランキング、今年も横浜が1位だって。まあ予想通りかな。
そうだね。ところで「穴場ランキング」って別にあるのは知ってる? こっちは北千住が9年連続で1位なんだよ。
え、北千住? 住みたい街のランキングとぜんぜん違う顔ぶれじゃない。なんで?
そこが面白いところなんだ。「住みたい」と「穴場」って、実は別のことを聞いてる質問なんだよ。
3種類のランキングで「街の評価」を立体的に見る
SUUMOが毎年発表する「住みたい街ランキング」には、今回ご紹介する3つの切り口があります。
・住みたい街(総合)……「住んでみたい」と思う街を聞く、いわば”憧れ”のランキング
・穴場だと思う街……「実際の評価より良い、お得感がある」と思う街を聞く、コスパ視点のランキング
・得点ジャンプアップした街……前年から評価が最も上昇した街。注目度の「変化」を示すランキング
調査は首都圏在住の20〜49歳・9,000人を対象に実施。1位に挙げた街に3点、2位に2点、3位に1点を配点し、合計した得点でランキングを算出しています。
同じランキング調査でも、質問の角度が違えば見える景色もまったく異なります。3つを並べて読むことで、街の評価をより立体的に捉えることができます。
「住みたい街」上位——横浜が9年連続首位
ランキングデータ(出典:SUUMO住みたい街ランキング2026 首都圏版)
1位:横浜(1,657点)
2位:大宮(1,041点)
3位:吉祥寺(846点)
4位:恵比寿(794点)
5位:東京(744点)
6位:池袋(701点)
7位:品川(612点)
8位:新宿(599点)
9位:目黒(588点)
10位:渋谷(540点)
上位6駅は昨年と同順位。横浜は9年連続のトップとなりました。
データから読めること(編集部の考察)
TOP10の顔ぶれがほとんど変わらないことは、「住みたい街」の回答がかなり固定化されていることを示しています。
一つの見方として、多くの人は実際に住んだ経験よりも、街のイメージやブランドをもとに回答しているのではないか、ということが考えられます。横浜・吉祥寺・恵比寿といった街名には、長年メディアや口コミによって積み上げられたポジティブなイメージがあります。その積み重ねが、ランキングの安定につながっている可能性があります。
ただしこれは、ランキングの弱点というわけではありません。「住みたい」という感覚は、実体験とイメージの両方で形成されるものだからです。
「穴場」ランキング——北千住が9年連続首位
ランキングデータ(出典:SUUMO穴場だと思う街ランキング2026 首都圏版)
1位:北千住(117点)
2位:大宮(69点)
3位:和光市(60点)
4位:練馬(59点)
5位:つくば(43点)
6位:所沢(41点)
6位:横浜(41点)
8位:池袋(40点)
8位:田端(40点)
10位:葛西(38点)
10位:松戸(38点)
北千住は9年連続でトップ。2位の大宮、3位の和光市、4位の練馬も昨年と同じ順位でした。
データから読めること(編集部の考察)
「住みたい」TOP10と「穴場」TOP10を並べると、両方に登場する駅は大宮・池袋・横浜の3つだけです。残りはほとんど異なる顔ぶれになっています。
これは、多くの回答者が「憧れの街」と「コスパの良い街」を意識的に区別して考えている可能性を示しています。「住みたい」と答える街と「実はお得だと思う」街は、別々に頭の中にある人が多いのではないでしょうか。
興味深いのは横浜の存在です。「住みたい街」の不動の1位でありながら、「穴場」にも6位でランクインしています。憧れと割安感が同時に成立する、やや珍しいポジションにあると言えます。
一方、北千住は穴場1位でありながら「住みたい」の上位には出てきません。アクセスの良さや家賃水準などが評価されながらも、”憧れ”のイメージとは別の文脈で評価されているようです。「穴場」という言葉が示すとおり、広く知られる前に選ぶ合理的な街として位置づけられているのかもしれません。
急伸した街——変化が示す「期待の先読み」
ランキングデータ(出典:SUUMO Research Center)
▼駅ランキング ジャンプアップ上位
1位:高輪ゲートウェイ(126点→191点、+65点)
2位:飯田橋(156点→213点、+57点)
3位:センター北(96点→151点、+55点)
▼自治体ランキング ジャンプアップ上位
1位:東京都北区(392点→517点、+125点)
2位:浦安市(709点→827点、+118点)
3位:千代田区(1,546点→1,660点、+114点)
なお、得点がジャンプアップした駅の上位10駅のうち、神奈川県内の駅が半数を占めていました。
データから読めること(編集部の考察)
ジャンプアップランキングで最も目を引くのは、高輪ゲートウェイの+65点です。この駅はJR山手線・京浜東北線に2020年に開業した比較的新しい駅で、周辺では現在も大規模な再開発が進んでいます。
急伸の背景として考えられるのは、再開発の進捗が可視化されてきたことによる期待感の高まりです。ただし、これはあくまで推測です。実際の居住環境が向上した結果なのか、将来性への期待が先行している結果なのかは、このデータだけでは判断できません。
自治体では東京都北区が+125点でトップ。北区には赤羽・王子・田端など複数の利便性の高い駅が含まれており、エリア全体への関心が高まっていることがうかがえます。穴場1位の北千住(足立区)と地理的にも近く、東京北東エリア全体への再評価の流れが起きているのかもしれません。
「ジャンプアップ」は必ずしも今の住みやすさを保証するものではない点には注意が必要です。急伸した街に興味を持った方は、現地の様子や開発計画の進捗もあわせて確認してみることをおすすめします。
まとめ:3つの軸で「自分に合う街」を考えてみよう
今回のデータから見えてきたことを整理します。
・「住みたい街」の上位は安定しており、街のブランドイメージが評価に強く影響している
・「穴場」と「住みたい」は別の評価軸で、多くの人が意識的に使い分けている可能性がある
・急伸した街は「今の人気」よりも「これからへの期待」を示している場合がある
「憧れ」「コスパ」「成長性」——この3つの軸をどう重視するかは、ライフスタイルや住まいに何を求めるかによって人それぞれです。ランキングの数字はひとつの参考情報として、ぜひ自分なりの視点で街を見てみてください。
「住みたい」と「穴場」って、確かに別の質問だよね。私は穴場重視かも。
実際に住む場所を探すときは、ランキングに頼りすぎず、自分の生活スタイルに合わせて考えることが大事だよ。
【参考サイト】
SUUMO:住みたい街ランキング2026 首都圏版(駅)
SUUMO:穴場だと思う街ランキング2026 首都圏版
SUUMO Research Center:得点ジャンプアップした街ランキング

