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高校生の間で流行、SNSに増加中の『勉強垢』とは?

2016.12.07
勉強垢とは?

資格試験の勉強が進まないー…
友達と協力してた学生時代が懐かしいよ。

今SNSで勉強垢が流行ってるけど、亜美は興味ない?
そういうの好きそうなのに。

え、何それ?

勉強の進み具合を報告する『勉強垢』が女子高生を中心に流行中

勉強垢の『垢』とは、ネットスラングで『アカウント』を意味する言葉です。
つまり勉強専用のアカウントということです。

『勉強垢』でツイッターやインスタグラムを検索すると、受験を間近に控えた学生やテスト勉強をする学生がSNSに勉強の進み具合やテスト結果を報告している姿がよく見られます。

勉強垢は現在もどんどん増え続けています。
インスタグラムで ハッシュタグ #学生垢さんとつながりたい を検索すると28万件以上の検索結果が表示されます。
現代の10代は本名でSNSをすることが多いですが、勉強垢は匿名性の強い名前でプロフィールに学年・志望校・おおよその偏差値などが書かれているものが多く、自分に近いプロフィールを持った相手とつながることが多いようです。

なぜ現代の学生は勉強垢を作るのでしょうか?

学習管理アプリ『Studyplus』が火付け役

流行をより盛り上げたのは学習管理アプリ『Studyplus』の登場です。
Studyplusでは自分の勉強した時間や内容を記録・グラフ化し、他のSNSにリンクを貼って共有することができます。

2011年にリリースされたこのアプリは既に登録者数が200万人を越えています。
特に多いのは高校生。
Studyplusのユーザーのうちの半数が高校生といわれています。

使い方は簡単。
ニックネームと職業を登録し、自分が今使っている教材の登録をします。
問題集や参考書を登録するのが一般的なようですが、検索結果に参考書がない・学校独自の参考書を使っている場合は「独自教材を登録」から登録することもできます。
また、教材の人気ランキングも表示できるので、教材に悩んでいる人はそれを参考に教材を選ぶこともできます。

勉強時間の記録方法は、実際に勉強した時間を入力する方法とストップウォッチ式があります。
こうして選んだ教材を勉強し記録すると、自分の勉強の記録がタイムラインに表示されます。
そしてそれを見た他のユーザーと「いいね」やコメントなどで交流することができます。

Studyplusがこれだけ流行した理由はいくつかあります。
従来の勉強管理アプリとは違い、投稿することで「いいね」など他人からのリアクションがもらえること。
そしてツイッターなどに拡散できることです。

それならツイッターやインスタグラムの個人アカウントで完結するのではないか。
そう思ってしまいますが、そこには現代の若者の複雑な気持ちがあるようです。

テスト当日に友達に「勉強した?」と聞かれて「全然してないよ」と答えたけれども、実は昨晩は夜遅くまで勉強していた…という経験は多くの人が持っているのではないでしょうか。

勉強をしているとアピールすることが恥ずかしいことのように思える感情は今も昔も変わらないようです。
しかし一方で「こんなに勉強した自分は頑張っている、褒められたい」「勉強の悩みを共有したい」という欲求も存在しています。

この二つは相反するように見えますが、認められたい願望は誰にでもあります。
特に他人の目に敏感な時期の学生は、それを表現することが難しいのでしょう。
まして現代の学生はSNSで「つながること」に抵抗を持っていません。
むしろどんどんつながりたい、つながって自分を知って欲しい、そんな願望があるように思えます。

昔はテストや受験の結果で出すしかなかったそんな感情を、Studyplusは認めてくれたといえるでしょう。
そして本名や顔写真を多く載せた「リアル」に近いアカウントではなく、匿名性の高い勉強垢で勉強に関することを公開することで、勉強の面でだけに集中してつながりながらネット上の勉強仲間と楽しく勉強をすることができるのです。

勉強とSNSのふたつは、以前の感覚では「勉強の息抜きにSNSで遊ぶ」といった使い方が主流だったでしょうが、現在では「SNSで学習結果を報告しあう」「刺激を受けあう」といった活用方法がされているようです。

楽しく勉強することはモチベーションの維持につながります。
SNSの使い方に柔軟な考え方を持った学生が生み出したのが、『勉強垢』という「勉強している自分が認めてもらえる場」なのかもしれませんね。

「モニグラ」「ヨルグラ」でより充実

インスタグラムの勉強垢を見ていると、#モニグラ #ヨルグラ といったハッシュタグを目にすることもあります。
これは「モーニングラム」、つまり「朝(morning)にインスタグラム(Instagram)を更新すること」という造語です。
つまり勉強垢にとっては早起きして勉強をすることを意味します。

対するヨルグラはモニグラから派生した言葉です。 こちらは夜にインスタグラムを更新すること、つまり夜に勉強をすることです。

早起きして勉強すると脳が勉強内容を記録しやすいといわれています。
今朝は6時前に起きて勉強した、そんな実生活ではあえて自慢しにくいことも、写真を添えてSNSにアップすることで自然とアピールすることができます。
そしてそれに「いいね」やコメントがつくと、努力を見てくれている人がいるという感情はより強くなるでしょう。

また、モニグラのハッシュタグを見ているだけでも「こんなに朝活している人がいる、自分も頑張ろう」という気持ちになれるかもしれませんね。
今朝は起きられなかったから頑張るという投稿にヨルグラのハッシュタグが添えられているものも多いです。

このように様々なつながり方で、現代の学生はモチベーションを上げて勉強に臨んでいるようです。

勉強垢は学生だけのものではない、2割は社会人ユーザーも

英会話や資格取得・昇進試験など、勉強は社会人になってからも必要です。
Studyplusの登録者数のうち2割は社会人といわれています。
孤独な勉強に疲れたら、Studyplusで勉強仲間を作ってみてはどうでしょうか。
そして勉強垢やハッシュタグでアピールをして、モチベーションをどんどん高めましょう。

Studyplusのサイトへ

つながれるっていいよね!
勉強垢試してみようかな。

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