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在職老齢年金の基準額が51万円→65万円に!2026年4月からの改正で何が変わる?

2026.03.24
年金改正

おい、知ってるか?2026年4月から在職老齢年金の基準額が大きく引き上げられるぞ。
働くシニアにとって、かなり大きな改正だよ。

在職老齢年金って、働きながらもらう年金のことよね?
基準額が変わると、具体的にどうなるの?

簡単に言うと、今まで年金がカットされていた人でも、満額もらえるようになるケースが増えるんだ。
ちょっと詳しく見てみよう。

そもそも在職老齢年金ってどんな制度?

在職老齢年金とは、厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受けている60歳以上の方が対象になる制度です。つまり、厚生年金に加入して働いているだけでなく、老齢厚生年金の受給権がある方に適用されます。

この制度では、毎月の年金額(基本月額)給与・賞与(総報酬月額相当額)の合計が一定の基準額を超えると、年金の一部がカットされる仕組みになっています。

カットされる金額の計算式は次のとおりです。

支給停止額 =(基本月額 + 総報酬月額相当額 - 支給停止調整額)÷ 2

つまり、基準額を超えた分の「半額」が年金から差し引かれます。

老齢基礎年金は減らない

ここで一つ大事なポイントがあります。
在職老齢年金で減額の対象になるのは老齢厚生年金だけです。国民年金から支給される老齢基礎年金は減額されません。この点は混同しやすいので覚えておきましょう。

2026年4月から何が変わる?

2025年6月13日、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律」が成立しました。

この改正により、2026年4月から在職老齢年金の支給停止調整額が引き上げられます。

・改正前(2025年度まで):月51万円
・改正後(2026年4月から):月65万円

つまり、基本月額と総報酬月額相当額の合計が月65万円以下であれば、老齢厚生年金は全額支給されることになります。

「62万円」と「65万円」の違い

ニュースなどで「62万円」という数字を見たことがある方もいるかもしれません。改正法が成立した時点での基準額は62万円でしたが、支給停止調整額は毎年度、賃金の変動に応じて改定される仕組みです。その結果、2026年度の実際の基準額は65万円となっています。

制度そのものは廃止されていない

今回の改正は基準額の引き上げであり、在職老齢年金制度そのものが廃止されたわけではありません。合計が65万円を超える場合は、引き続き年金の一部が支給停止となります。

具体例で見る「いくら変わる?」

改正前と改正後で、実際にどのくらい違いが出るのか、3つのケースで見てみましょう。

なお、ここでいう「総報酬月額相当額」とは、毎月の給与(標準報酬月額)に加えて、直近1年間の賞与を12で割った額も含んだ金額です。単純な月収とは異なりますので、ご注意ください。

ケース1:年金月額10万円・総報酬月額相当額46万円(合計56万円)

・改正前:基準51万円を超過 → 2.5万円が支給停止(受取額7.5万円)
・改正後:基準65万円以下 → 支給停止なし(受取額10万円・全額支給)

ケース2:年金月額20万円・総報酬月額相当額40万円(合計60万円)

・改正前:基準51万円を超過 → 4.5万円が支給停止(受取額15.5万円)
・改正後:基準65万円以下 → 支給停止なし(受取額20万円・全額支給)

ケース3:年金月額20万円・総報酬月額相当額50万円(合計70万円)

・改正前:基準51万円を超過 → 9.5万円が支給停止(受取額10.5万円)
・改正後:基準65万円を超過 → 2.5万円が支給停止(受取額17.5万円)
→ 毎月7万円の改善になります。

このように、特に合計が51万円~65万円の範囲に該当する方は、改正後は老齢厚生年金が満額受給できるようになります。

なぜ今、基準額が引き上げられたのか

今回の改正には、いくつかの社会的な背景があります。

働く高齢者が増えている

日本では平均寿命・健康寿命ともに延びており、定年後も元気に働き続ける方が増えています。内閣府の「生活設計と年金に関する世論調査」(2023年度)によると、65〜69歳の約6割が「66歳以降も働き続けたい」と回答しています。

「年金が減るから働き控え」の解消

一方で、同調査では65〜69歳の3割以上が「年金額が減らないよう時間を調整し会社等で働く」と回答しています。つまり、働く意欲はあっても、年金が減ることがブレーキになっていたわけです。基準額の引き上げにより、この「働き控え」の解消が期待されています。

人手不足と企業側のニーズ

少子高齢化による人手不足が深刻化する中、企業側にも高齢者を雇用したいというニーズが高まっています。特に長年培った技能や知識を次世代に引き継ぐ「技能承継」の観点からも、シニア人材の活躍は重要視されています。

注意しておきたいポイント

今回の改正はメリットの大きいものですが、いくつか注意点もあります。

65万円を超えると引き続き減額される

基準額が引き上げられただけで、制度自体はなくなっていません。年金と給与の合計が月65万円を超える場合は、超過分の半額が支給停止となります。

基準額は毎年変わる可能性がある

支給停止調整額は毎年度の賃金変動に応じて改定されます。2026年度は65万円ですが、翌年度以降は変わる可能性があります。最新の情報は日本年金機構のサイトなどで確認しましょう。

老齢基礎年金と混同しない

繰り返しになりますが、在職老齢年金で減額されるのは老齢厚生年金の部分だけです。老齢基礎年金は対象外ですので、混同しないようにしましょう。

まとめ

2026年4月から、在職老齢年金の支給停止調整額が51万円から65万円に引き上げられます。

・基本月額と総報酬月額相当額の合計が月65万円以下なら、老齢厚生年金は全額支給される
・特に合計が51万円~65万円の方は、これまでカットされていた老齢厚生年金が満額に
・制度自体は廃止されていないので、65万円を超える場合は引き続き減額がある

まずは、ご自身の年金月額(基本月額)と総報酬月額相当額を合計してみてください。総報酬月額相当額には賞与の12分の1も含まれる点にご注意ください。「65万円以下かどうか」を確認するだけでも、改正の恩恵があるかどうかが分かります。

詳しい年金額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できますので、この機会にチェックしてみてはいかがでしょうか。

なるほど、これは嬉しい変更ね。
うちのお父さんも、もう少し安心して働けるかも。

そうだな。ただ、65万円を超える場合はまだカットされるから、そこは気をつけないとな。
まずは自分の年金額を確認するところから始めよう。

【参考サイト】
厚生労働省 — 在職老齢年金制度の見直しについて
政府広報オンライン — 在職老齢年金制度の基準額が2026年4月から引上げに
日本年金機構 — 在職老齢年金制度が改正されます

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