ふるさと納税が2027年から変わる?控除上限193万円の新ルールをわかりやすく解説
ねえ、ふるさと納税のルールが変わるってニュース見た?私たちにも影響あるのかな。
2027年から新しいルールが始まるんだ。ただ、今回の変更は主に高所得者向けの話だから、多くの人には直接の影響は少ないよ。
そうなんだ。でも何が変わるの?
大きく2つあるんだ。それに、自治体側への影響も気になるところだね。
ふるさと納税、2027年から何が変わる?
2025年12月19日、政府・与党は「令和8年度税制改正大綱」を発表しました。その中で、ふるさと納税制度の見直しが盛り込まれています。
変更点は大きく2つあります。
・2027年の寄付分から、住民税控除に上限193万円が設定される
・2026年度から、自治体の経費率が段階的に引き下げられる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
変更点① 住民税控除に「上限193万円」が設定
ふるさと納税では、寄付した金額から2,000円を引いた額が、所得税と住民税から控除される仕組みになっています。この控除のうち、住民税の「特例控除」と呼ばれる部分に、上限193万円が設けられることになりました。
所得税分を含めると、控除対象となる上限は約438万円程度になる見込みです(独身・共働きの場合)。
対象となるのは主に年収1億円以上の層
この上限に達するのは、主に年収1億円以上の高所得者です。年収がそれ以下の方にとっては、現行の控除上限額に変更はありません。
たとえば、年収500万円の独身者の場合、控除上限額は約6万円程度です。193万円という新しい上限は、一般的な収入の方にはまったく関係のない数字といえます。
適用は2027年の寄付分から
注意したいのは、この新ルールが適用されるのは2027年の寄付分からという点です。2026年中に行う寄付については、従来どおりのルールが適用されます。
変更点② 自治体の経費率が段階的に引き下げ
もう一つの変更点は、自治体側のルールです。
現在、自治体がふるさと納税で使える経費(返礼品の調達費や事務費用など)は、寄付額の50%が上限とされています。これが2026年度から段階的に引き下げられ、2029年度には40%未満になる予定です。
なぜ経費率を下げるのか
ふるさと納税では、寄付額の半分近くが返礼品や事務費用に使われているケースがあります。つまり、10,000円の寄付があっても、自治体の実際の収入は5,000円程度ということもありました。
この状況を改善し、寄付金がより多く地域のために使われるようにするのが、今回の経費率引き下げの狙いです。
なぜ今回の改正が行われたのか
今回の改正が行われた背景には、主に次のような指摘がありました。
・高所得者が高額な返礼品を受け取り、過度に節税しているのではないか
・寄付額の多くが自治体の収入にならず、制度の本来の目的から外れているのではないか
こうした声を受けて、政府は制度の見直しに踏み切ったとされています。
一方で懸念される点も
ただし、今回の改正については異なる見方もあります。
「節税策」という批判は妥当か
ふるさと納税は、寄付をすることで税金の控除を受けられる仕組みです。しかし、寄付した金額がそのまま戻ってくるわけではありません。実質的には、自分が納める税金の「使い道を選べる」という性質が強いともいえます。
高所得者が多く寄付をすれば、その分だけ地方自治体に資金が流れます。これを単純に「節税」と呼ぶことが適切かどうかは、議論の余地があるかもしれません。
自治体への影響
もう一つ気になるのは、控除上限の引き下げによる自治体への影響です。
一部の自治体では、高額寄付者からの寄付が歳入の重要な柱になっています。控除上限が設定されることで、こうした高額寄付が減少すれば、自治体の財政に影響が出る可能性も考えられます。
ふるさと納税は本来、地方を応援するための制度です。改正によって地方への資金の流れがどう変化するのか、今後の動向を注視する必要がありそうです。
2026年中に寄付する人への影響は?
ここまで読んで、「今年のふるさと納税はどうすればいい?」と思った方もいるかもしれません。
結論からいえば、2026年中の寄付については従来どおりです。新しい控除上限が適用されるのは2027年の寄付分からなので、今年は焦る必要はありません。
ただし、年収1億円以上の方は、2027年以降の寄付計画を見直す必要が出てくるでしょう。
まとめ
今回の税制改正によるふるさと納税の変更点を整理します。
・2027年の寄付分から、住民税の特例控除に上限193万円が設定される
・対象は主に年収1億円以上の高所得者で、一般的な収入の方への影響は限定的
・2026年度から自治体の経費率が段階的に引き下げられ、2029年度には40%未満に
・2026年中の寄付は従来ルールが適用される
一般の方にとっては大きな影響のない改正ですが、制度全体や自治体への影響については、今後も注目しておくとよいでしょう。
まずは、ご自身の控除上限額をシミュレーションサイトなどで確認してみることをおすすめします。
なるほど、私たちには直接関係なさそうだけど、自治体への影響は気になるね。
そうだね。ふるさと納税は地方を応援する仕組みだから、その本来の目的がうまく果たされるといいね。まずは自分の控除上限を確認してみよう。
【参考サイト】
時事ドットコム:ふるさと納税、控除額に上限 税制改正・ポイント解説
日本経済新聞:ふるさと納税の控除制限、年収1億円以上が対象
さとふる:ふるさと納税の控除上限額シミュレーション

